Challenge

#08 日本のお米100%使用で
米菓が美味しくなる理由

岩塚製菓は米菓の生地に日本のお米を100%使うことで、米本来の味を生かした美味しさをお届けしています。日本のお米を使うことでなぜ米菓は美味しくなるのでしょうか。お米の専門家である芦垣裕さんに説明していただきました。

日本人の口に合わせてつくられている日本のお米

日本のお米でつくられた米菓を美味しく感じるのは、私たちが日本の食文化の中で生まれ育ってきたからです。日本のお米は、品種改良を重ねて日本人の好みに合うように作られた米。クセのない香りと柔らかな粘り、ほのかな甘みが特長で、日本人の舌によくあっているんです。

通常、米の美味しさは香り、甘み、旨味、粘り気、硬さで評価されます。米菓はカリカリに焼いたり揚げたりして加工されますから、このうち美味しさにかかわってくるのは前半の3つ。岩塚製菓の商品にはどれも米本来の香り、甘み、旨味があると感じます。

米は日本以外にも世界中で栽培されており、用途や料理の仕方は地域によってさまざま。例えば、原種に近いタイの米は香りが強くパラパラとした食感が特徴で、他の食材と混ぜて使うことが多いです。カルフォルニア米は酒米が起源であると言われているため、そのまま食べるよりもお酒にした方が美味しい。水から炊くシンプルな調理法が用いられる日本の米は、お菓子であってもできるだけシンプルな加工で食べることによりその良さが生きてきます。

お米は精米したてが美味しい

岩塚製菓は原料の米を、精米・製粉したての状態で加工していると聞きます。これが岩塚製菓の米菓が美味しい1つの理由でしょうね。

米は精米してわずか2週間で劣化しはじめます。表面の脂肪分が酸化して粒が割れるほか、色が黄ばむ、香りがなくなる、甘みや粘りが減るといった変化がおきてしまうのです。そのため食べるにしても加工するにしても、米はできるだけ精米してすぐに使うことが大切なのです。

製粉する際は空気に触れる面積が大きくなるため、より一層の気遣いが必要です。岩塚製菓の米菓は相当に気を使って製粉作業をされているのではないでしょうか。「味しらべ」や「きなこ餅」の口溶けの良さにその仕事の丁寧さを感じることができます。

豆知識

お米は精米する前の状態(玄米)であれば、お米は適切な温度・湿度管理をしていれば1年間は安定した品質で保管ができます。

精米したお米をご自宅で美味しく保存したいときは、空のペットボトルを使うことがおすすめです。よく乾かしたペットボトルにお米を入れ、冷蔵庫で保管をしてみましょう。1カ月は米を美味しく保つことができます。

精米した米はできるだけ酸素に触れさせないことが大切。美味しい米を食べたい方はぜひ取り入れてみてください。

お子様せんべいにみる米菓の真髄

米の甘みと旨味をとくによく感じられるのが「岩塚のお子様せんべい」です。味付けが非常にシンプルなのでお米の味そのものを楽しむことができます。お米が持つふくよかな旨味には、若干の苦味やえぐみも含まれるのですが、それらがすべて美味しさとして感知できます。

みんながやみつきになる岩塚製菓の米菓

岩塚製菓の商品はどれも大好きです。米本来の美味しさが生きていると感じます。どれも大好きな味ですが、とくに好きな米菓は「田舎のおかき」。外はかりっと、中はほろほろの食感がたまりません。

知人に勧めても評判がよくみなやみつきになっています。妻が茶道を嗜んでいるのですが、味に深みがあるからか「きなこ餅」や「バター餅」は抹茶にも合うと言っていました。

芦垣裕米・食味鑑定士 / 水田環境鑑定士 / 調理炊飯鑑定士 / おこめアドバイザー

審査員歴等
■米・食味分析鑑定コンクール国際大会
第6回~第7回 審査員
第9回~第15回 審査員
■福島県 天栄村 天栄米コンクール 第1回~第6回 審査員
■栃木県産米食味鑑定コンクール
第1回~第6回 審査員
■米・食味分析鑑定コンクール・プレ大会
in 川場大会 審査員
in 木島平大会 審査員
in 七ヶ宿大会 審査員
in 田舎館大会 審査員